このコンサートは、東日本大震災、東北被災地唯一のプロフェッショナル・オーケストラ、仙台フィルハーモニー管弦楽団を応援する音楽ファンが、一年に一度、3月に仙台に集まって一緒に仙台フィルの演奏を聴かせていただこう、彼らにエールを送ろう、という主旨で、震災から1年後の2012年3月に最初のコンサートが開催され、これまでに4回続いてまいりました。
仙台フィルの皆さんが、被災者のための無料演奏会、「第1回復興コンサート」の開催を発表したのは、震災からわずか13日後の2011年3月24日のことでした。
仙台市内宮城野区見瑞寺で2日後の3月26日、無料のコンサートを開催する、というニュースとともにホームページに掲載された決意文を(今年も)ここに引用させていただきます。
私たちは、被災者に直接音楽を届けることにより、亡くなられた方々を鎮魂し、ご家族や生活を失くされたみなさんを癒し、そして希望の灯をともすことに全力を挙げていこうと決意いたしました。仙台フィルの音色が人々の心、生活、地域の復興に役立つことを期待して。
音楽を必要としている被災地のみなさん、どうか私たちに演奏のご要望をお寄せください。仙台フィルはそのご要望に応えるべく最大限の努力を傾注することをお約束します。(後略)
この「宣言」とともに、仙台フィルの皆さんは東北各地で「復興コンサート」という名の慰問演奏会をスタート、オーケストラの皆さんと宮城県内の演奏家の皆さんが中心となって設立された「音楽の力による復興センター・東北」がこれまでに開催してきたコンサートは実に480回を超えました。
震災から4年余りが過ぎ、仙台の街中を歩いていても、その爪痕を見出すことは難しくなったように思います。
でも「正念場はここから!」とある楽団員の方は話してくださいました。
「心にあいた穴は残ったまま。むしろその存在に気づき、向き合わなくてはならないのはこれからなのです」。
道端の穴は舗装することができます。
でも心の穴は、どうやったら修復できるのでしょう?
仙台フィルの皆さんは、この大きなテーマと正面から向き合いながら、忙しいスケジュールの合間を縫って、東北各地の被災者の元へ足を運び、お話をし、音楽の力で人々の心に希望を与えるべく、今も奔走されているのです。
そんな彼ら、仙台フィルハーモニーのメンバーに会って、演奏を聴かせてもらって、思い切り拍手をして、大きなエールを送ろう、という当コンサート、TBC,TBS,そしてOTTAVAのファンの皆様からいただいた、たくさんのアンコールの声と、初回からずっと特別協賛をいただいているKDDI株式会社様のサポートによって、この度5回目の開催が決定いたしました。
■日程 2016年3月5日(土) 開場 14:00 開演 15:00
■会場 東北大学百周年記念会館川内萩ホール
■特別協賛 KDDI株式会社
■出演者 演奏:仙台フィルハーモニー管弦楽団 ゲスト:平原 綾香 指揮:岩村 力
■チケット ¥5,000(税込 / 全席指定) 一般発売:2015年11月21日(土)
■主催 TBSラジオ&コミュニケーションズ / TBC東北放送 / 河北新報社