リアス・アーク美術館、災害の記憶をどう継承していくのか 目黒区美術館で
展覧会は、「気仙沼と、東日本大震災の記憶 リアス・アーク美術館 東日本大震災の記録と津波の災害史」。同館は、約3万枚の被災現場写真を撮影するとともに、津波に飲み込まれたり、地震で傷ついたりした「被災物」約250点を収集し、2013年4月から常設展示を行っている。今展覧会では、写真203枚、被災物の写真パネル61枚、被災物11点に歴史資料を加えた約400点を公開。都内での本格的な展示は初めて。
展示においては、訪れる人々が、「震災の記憶を、失ったものへの共感を感じられる」主観を重視した手法を取り入れている。写真には1枚ごとに、具体的な被災状況を説明しつつ、撮影時の思いを盛り込んだキャプションを、被災物には、学芸員が被災者の気持ちを汲み取り、綴った架空のストーリーを添えた。常設展を見た地元住民からは「あの状況のなかで記録を残してくれて」と感謝されたという。
気仙沼市と目黒区は1996年、「目黒のさんま祭」に市がサンマを提供したことをきっかけに、災害時相互援助協定を結ぶなど交流を深め、震災の半年前の2010年9月には友好都市協定を締結。その縁が今展覧会の開催につながった。
▼目黒区美術館プレスリリース
http://mmat.jp/media/sites/2/2d66cffd662de00dcd9fd7333f88354e1.pdf
「気仙沼と、東日本大震災の記憶」
リアス・アーク美術館
東日本大震災の記録と津波の災害史
会 期:2016年2月13日(土)〜2016年3月21日(月)
時 間:10:00~18:00
入館は17:30まで。休館日:月曜日 ただし、3月21日(月曜日・休日)は開館。観覧料:一 般 無料
大高生・65歳以上 無料
小中生 無料
主催:目黒区、公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館
特別協力:リアス・アーク美術館