被災地の一日も早い復興を願い、また、東日本大震災により被害を受けた消防本部、消防職員とその家族を応援し支援するため、鹿児島県鹿児島市から宮城県石巻市までの約2000キロを有志で募った全国の消防士がタスキをつないで走る「消防士タスキリレー」が行われています。リレーは震災から1年目の3月11日にスタートし、今後19都府県を通過して半年後にあたる9月11日のゴールを目指しています。
福岡・広島・鹿児島などの消防職員で立ち上げた「消防士タスキリレー実行委員会」の呼び掛けにより始まったこのリレーには、全国の消防職団員や、警察官などの官公庁職員が約3000人が参加する見込み。参加者から500円の参加費を集めるとともに、通過ポイントとなる各地で催されるイベントなどで募金活動も展開し、これらを義援金として福島・宮城・岩手の各県へ贈る計画です。
ゴールを宮城県石巻市としているのにも、深い理由があります。東日本大震災では消防職団員に多くの犠牲者を出しました。このうち、活動中に行方不明となった消防士が現在も発見されていないのは、石巻地区広域行政事務組合消防本部勤務の4名のみ(平成24年3月22日現在)。そこで、早期発見の願いを込め、宮城県石巻市を選んだのです。
この企画はあくまでも有志によるプライベートでの自主企画。プライベートの時間を活用して個々が自主的に走り、職員間が持つ交友関係により「東日本大震災復興応援支援企画 消防士タスキリレー」と刺繍された赤いタスキをつなげて行くことになっています。3月11日に鹿児島県を出発し、各都府県を10日前後の日程で走り、九州・中国・近畿・東海・関東を通過し、185日後の9月11日に宮城県石巻市へ到着する予定です。参加者は随時募集中。また、イベントなどで募金や義援金の振り込みも受け付けていますので、勤務の関係で参加できなかった消防士やランナーとして参加することがができない一般の方でも、この企画に参加することができます。
被災地の仲間のために──。そして、あの日を忘れさせないために──。
消防士ならではのアプローチで、被災地に元気を運ぶべく、消防士たちが日本を走り抜けます。