逃げ地図プロジェクト~震災に備える町づくりを支援する~
東日本大震災直後、日建設計は東北の建築学生をオープンデスクとして東京に招き、学生とともに被災地のリサーチに取り組みました。
オープンデスクでの学生たちのひた向きな姿勢に刺激を受け、日建設計有志は震災復興ボランティア部を結成しました。私たちの活動の一つとして、震災直後の避難所や道路が破壊された地域において、再度の津波到来に不安を抱く被災地住民の方々の声を聞き、避難ルートの検討と作成のお手伝いをさせていただきました。その際、地図上に過去の津波の履歴を重ね合わせて浸水危険性のある地区を濃淡で表現し、また安全な地区へ移動するための逃げ道に所要時間の情報を色分けすることをご提案し、地図上に避難に関わる時間情報を可視化させることができました。この時間情報を取り込んだ地図を私たちは「逃げ地図」と呼びました。